カットソーの知識
アパレル用語集
カットソー
カットソーとは、カット&ソー(Cut & Sewn)の略。つまり裁断して、そのまま縫ったもので、ニットウェアの一種。
カットソーは、ほとんどの場合、綿ジャージ素材を用いている。裁断し、布端のほつれ防止にロックミシンを掛けて縫製する。この、あまりに手軽で簡単なプロセスゆえに、デザインの自由度が高く、遊び心をカッティングデザインに活かしたトップスとして愛用されている。
インナー、アウターのトップスにとどまらず、ワンピースやパンツにまで発展。
スパッツはカットソーの一種である。またデザイン性よりも機能性重視でカットソーから発展したのが、スウェットやトレーナーである。裏がループ上になって吸汗性にすぐれ、スポーツアイテムに欠かせない。Tシャツもカットソーの一種といえる。綿ジャージ素材なので、色展開も豊富で、デイリーアイテムの強力な助っ人である。
パワーネット
ヤング向けのセクシーカジュアルブランドを中心に注目されている素材。
パワーは力の意味で、ストレッチパワーのある細かいネット状の編物。特にこの春夏物では、重ね着のための透け感素材として、軽く薄手のものがトレンドに乗っている。通常のメッシュニットやチュールレースなどでも、透け感やストレッチ性は得られるが、パワーネットは、ナイロンなどにポリウレタン弾性繊維を交編しているため、伸びた後のキックバック性に優れている。
また、独特のハリ感や、ナイロンの染色性の良さからくるプリント表現のしやすさもある。たて編みのラッセル編みの一種で、もともとはファンデーション用途で多く使われてきた。キャミソールなど、インナーとアウターの境目がなくなってきた商品が増えたことも、パワーネット人気の背景に考えられる。
チュール
チュールには、ラッシェル・チュールとボビン・ネットの2種類がある。ラッシェル・チュールはラッシェル編機で編んだもので、服地として用いられる。六角形の網目模様の薄いネット様の布。女性のベールや帽子の縁取りなど装飾用に用いる。硬く張りの強いものは、バレー衣装のペチコートなどでおなじみ。
チュールレース
チュールを地にして、刺繍で柄をレリーフのように浮き出させた織物。南フランスのテュルが発祥の地ということから、この名が付いた。19世紀には、すでに機械織りが導入され、それまでの工芸的高級品から、たっぷり使える既製品として普及している。チュールレースとは絹、綿、ナイロンなどの縦糸を網状に絡み合わせて六角形の穴を作った張りのある薄布。
六角形の薄い網状の布地のことで、多くの場合、刺繍模様が組み込まれている。ブライダル用ベールやドレスの部分使い、あるいはバレエ・コスチュームやパーティドレスに用いられ、ほかには帽子にも装飾としてあしらうことも。
起源は古く16世紀の手製レースに始まり、その名のパリ郊外のチュール市に由来するようだ。ルイ16世の頃に大流行したが、その当時は刺繍のない、単純な六角形の編地のみだった。18世紀、機械編みの登場で、チュールレースの進展と普及が一気に加速。チュール地の網目を拾って刺繍を施したものが「チュール・エンブロイダリー」、区限刺繍、自由刺繍、アップリケの3種がある。エンブロイダリーは、縫いとり、刺繍の意味。
日本の歴史も、当初幅が狭く質の劣る生地だった為、服への発想が無かった。レースの下地や、刺繍の部分仕様・女性用のベール、帽子の飾りなどに用いられることが多く。その後、幅広生地へ改良(韓国産が主流)され、インポートものが断ち切り仕様の服として日本に無いものを発信してきた。
綿チュールが誕生し、1990年代にヤング層のカジュアルでヒットする。しかし、綿はキックバックが少なく、レーヨン・ポリエステルの良さが再認識される。ミセスでも仕様できるような風合いまで改良が進み、ヤングからミセスへ取り入れられた。
重ね着の流行から透ける生地が庶民権を得る。
プリント・刺繍技術が進み、穴あき生地に多種多様なことが出来始めたため、今後もアウターとしてのパワーネット需要は進むと思われる。
シャーリング
シャーリングとは、適度な間隔をあけて、ミシンで布を縫い、下糸をひっぱる技法。下糸にゴムを使うこともある。
シャーリングは、3つの技法がある。ミシンの下糸を引いてギャザーをよせる、ミシン・シャーリング。ピンキングしながら縫い縮めていくつまみシャーリング。そして布の折山にコードをはさんでぐし縫いをしてギャザーを寄せるコーディドシャーリングである。
またパンツのウエスト部分にあしらってあるのは、シャーリング・ウエスト。立体的な陰影がロマンチックな雰囲気を演出し、女性はフェミニンな魅力をアピールしたいときの強い味方といえるだろう。
またガーリーやロリータといったファッションにも欠かせない技法だ。シャーリングは、ひだをつけるという意味の「シャー」が語源になっている。
パイル地
パイル地とは、パイル織、あるいはパイル編でできた生地の総称。添毛織物ともいう。パイル地は、織物の片面か、あるいは両面に毛羽や輪奈を織り出した生地のこと。
縦糸、横糸のほかに、パイル(毛羽)をつくる糸を織り込むので、別名が「添毛織物」になる。このパイル糸は針金をともに織り込み製織後に針金を抜き取り、そのパイル糸の処理によって、さまざまな布地の違いが出てくる。パイル糸を規則的に輪形に浮かせて「輪奈」を作るのが、ループト・パイル、またはアンカット・パイルといいタオル地がこれにあたる。
一方、パイル糸でできた輪奈を適当に切って布面に「毛羽」を起こして織り出すのを、カット・パイルと呼び、ビロード、コール天などがこれにあたる。
毛羽は片面の場合がほとんどだが、両面の場合もあり、ダブル・パイルと呼ぶ。
Vネック
Vネックとは、クルーネック(丸首衿)・タートルネック(徳利衿)とならぶセーターの基本ネックラインの一つである。
Vネックは、文字通り、V字型に繰られたネックライン。最もオーソドックスな「レギュラーV」をはじめ、極端にVカットの小さい「ハイ・Vネック」、その逆の「ロウ・Vネック」など、様々なバリエーションがある。
「スクエアード・Vネック」はいわば角(ポイント)のないVネック、ないしはV字型のスクエア・ネック。「ディープ・Vネック」は「ロウ・Vネック」にほぼ同義で、Vネックよりもさらに深い(低い)Vネックである。このネックラインは「ロウ・ホーラー・カーディガン」などに典型的な形として現れている。
また、下着やTシャツなどにもよく現れるラインとして「クロスオーバー・Vネック」がある。すなわち、Vネックのポイントが交差しているデザインである。
タートルネック
タートルネック(turtleneck)とは、主としてセーターに現れる高立ち衿の一種。上半分を折り返して二重にするのが通常の着方。
タートルネックは、寒冷地や海上における防寒のために考えられた。本来は長い衿を引き上げて、顔の下半分までを覆うものだが、その必要のない場合には二重に折り返して着用する。タートルとは亀(特に海亀)。着ると、甲羅から首を出している亀とよく似ているので、こう呼ばれる。英国では「polo neck」米国ではただ「round neck」ということが多い。
1966年、英国女王の夫が背広の下にこれを着用、ネクタイをしていなかったため、あるレストランへの入店を断られた。事件は写真入りで報道されて評判になり、当時注目を浴びていた米国上院議員なども愛用したことから、スポーティーながらフォーマルなシャツとしても通用するようになった。「徳利首(とっくりくび)」ともいう。
ボートネック
ボートネックとは、ネックラインの一種で、ゆるやかな曲線で横に広くくられた、浅い船底形の衿ぐりをさす。
ボートネックは、鎖骨に沿ってカーブを描いた衿の開き方。両肩へ横に長く広がった、船底のような衿ぐりの形である。くられ方が浅いため、底に当たる部分が比較的上まで詰まり、首周りの露出が比較的少ないのが特徴。
くり方次第では鎖骨を綺麗にみせる効果が出るため、首元をすっきりと見せるのに役立つ。ボートネックの使用されるおなじみの例はバスクシャツだろう。
もともとは16世紀に起源をもつ、スペインのバスク地方の船乗りたちが愛用していたハンドメイドの実用服だが、1930 年代から 1940 年代にかけて欧米のリゾート地で大流行。カジュアルなロングスリーブのコットンシャツとして日本でも定着している。また、ドレスにも多用される。
ヘンリーネック
ヘンリーネックとは、丸首のTシャツやセーターの正面に、胸あたりまでの開きがあるデザインのこと。
ヘンリーネックは丸首をアレンジした形で、前正面に胸あたりまでのあきを作り、ボタンで留めたり紐で結んだりできる首まわりのデザインを指す。その名前は、イギリスのヘンリーという地で開催される、ボートレースに出場する選手たちが身につけていたシャツの形に由来するようだ。
ちなみに、テムズ川の上流のヘンリー・オン・テムズで開催される「ヘンリー・ロイヤル・レガッタ」は、夏場の社交シーズンのハイライトでもあり、世界的に有名なボートレースのひとつだとか。レガッタは本場・イギリスでは歴史があるスポーツだが、日本での知名度はまだ低い。徐々に人気が出始めているスポーツのようだ。
ホルターネック
ホルターネックとは、全身頃から続いたストラップやバンドを首に回したもの。胸や背中が露出する、イブニングドレスに多いデザイン。
ホルターネックは、首から胸にかけて生地が広がっている、前身頃から裁ち出された布あるいはひもを、後首で留めたり結んだりするデザインである。
牛馬のおもがい(くつわを頭と首に繋ぐひも)に付ける端綱をホールターということから、この名がつけられた。肩や背中が大きく露出するデザインだが、1950年代に、イブニングドレスやビーチウェアとして好まれた。懐古趣味的傾向にある近頃、レトロかつ女らしさを表すデザインの一つとして復活している。
最近では、ドレスなどに限らず、このデザインが日常のカジュアルな服に取り入れられている例も多いが、肌の露出量が多いため、この場合にはTPOに応じた着用を考える必要があるだろう。
フリンジ
フリンジとは、糸房状の縁飾り。布端の糸や紐を束ねたりかがったりしたもの。飾りだけでなく、布の端の処理をする目的もある。
フリンジは、ラテン語のフィムブリアが語源。フィルム(線条)から発展したフィルウム(糸、繊維、線維)と深い関わりがある。古代オリエント時代からすでに登場していて、当時は房が多いほど身分が高い証だった。
現代では、マフラーやテーブルクロスなどによく使われている。生地の織り糸を数本ずつ結び、房にしたもので、その目的は布の縁の処理。端の糸を結ぶことにより、布のほつれを防いでいるわけだ。
こうしたフリンジ端仕上げを施したものは、手間がかかることから、高価になる。現在では、装飾用として、別の糸をつける場合が多い。また西部劇でお馴染みのガンマンが着ている革のジャケットについている飾り紐もフリンジという。
ブルゾン
ブルゾンとは、裾や腰を紐やベルトで絞り、背中にふくらみを持たせた活動的な上着のこと。
ブルゾンはフランス語で、英語ではジャンパーという。腰部分にはぐるりと紐が入っているかベルトになっているジャケットのこと。その紐を引くと布が絞られギャザーがよるため、背中に軽くふくらみが出る。ベルトで絞ってふくらみを出す場合もある。通常ウエスト丈か腰丈。動きやすいので、スポーツや作業用として着用するデザインも多い。
また、腰部分が絞られているため風をさえぎる効果があり、屋外で着用する場合に向いている。
アウター
アウターとは、インナーに対する用語でアウターウエアの略。インナーよりもバリエーションが多く、役割や機能も多い。
アウターは、外の、外部の、という意味。外側に着る、洋服や外套類の総称である。もっとも外側からアイテムをあげていくと、コート、ジャケット、スーツ、カーディガンなど、いわゆる外套にあたる。それらとインナーの間に着るのが洋服全般になるのだが、ワンピース、ドレスなどがあり、上下セパレートで分類するとトップスならセーターやブラウス、ベスト、シャツ、
カットソーなど、ボトムスだとスカート、パンツなどがある。
もっとも外側の外套類は、防寒、防雨、礼儀用など役割は多彩。アウター、インナーどちらにもポジションがない微妙なウエアとして、部屋着がある。いわゆるリラックスウエアと呼ばれ、街着になる場合と、寝具に近い場合があり、新しいスタンスが生まれている。
インナー
インナーとは、アウターに対する用語でインナーウエアの略。以前はアンダーウエアの用語のほうが一般的だった。
インナーは、内の、内部の、という意味。洋服の内側の着る、下着類の総称である。アイテムとしてあげると、ショーツ、ブラジャー以外のインナーはほとんどアウター化して、本来の下着の役割とともに、下着風の洋服というスタンスを共有しているのが現状だ。
たとえばキャミソールやビスチェ、チューブトップ、ペティコートなどは、その代表格といえる。コルセットやガーターといった昔、必要だった機能下着が、おしゃれなインナーとして見直され、これも少しずつアウター化の傾向がみえている。下着本来の機能にふり返ると、ブラジャーの進化は著しい。ヌーディなシリコンブラという新スタイルの登場や、胸の形キープ機能はさまざま、ブラとショーツをセット購入するのは、すでに常識化しつつある。
ボトルネック
首に沿って瓶(ボトル)の口のように少し立ち上がったネックライン。最近ではミセスのインナーやワンピースなどによく用いられている。
スキッパー
スキッパー (skipper)とは、本来は「一見すると重ね着に見える衿もとの切り替えを特徴とするセーター」の名称。
スキッパーは、一般には上のような意味を持つが、レイヤード・ネック(ダブル・ネック)の俗称としても用いられている。タートル・ネックとVネックライン、シャツ・カラーとクルー・ネックなど、組合せはさまざまなものがある。
スキッパーの語にはそもそも「船長、主将」あるいは「跳ぶ人、はねる人」意味があり、もともとはイギリスのメーカーの名前である。セーターだけでなく、シャツやトレーナーなどにもこの形式は応用されている。
スポンジング(スポンジャー)
ウールが美しい織物に仕上がるには、原糸が糸に紡がれ、その糸が織物に織り上げられ、最後に整理工程と、多くの複雑な過程を通っていく。
通常、染工場で仕上げられた生地には、整理工程でのテンションがかかったまま乾燥することによる「伸び」と、フルディケーディングによるセットで起こる「セット」の二つの歪みを残している。
そこで、生地に蒸気や温湯で適切な水分を与え、この「歪み」を矯正して安定させ、洋服として仕立てるときや着用する上でも型くずれやバブリングを起こさないようにする加工を「スポンジング(縮絨)加工」と言う。
「スポンジング」や「縮絨」と言うとすこし珍しいが、昔の「湯のし」のこと。










